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-- 読者からの特別寄稿 --
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■「その“ロボット犬”は自ら学習し、どれだけ倒されても起き上がる方法を身につける」に対するコメント (2021/01/22 辻秀一様)
■再びの緊急事態宣言発令に強く想う (2021/01/10 社会サービス科学コンサルタント 漆原清吉様)
■ デジタル庁創設に想う (2021/01/01 社会サービス科学コンサルタント 漆原清吉様)
■ Android TV (2020/11/10 Katsuyoshi様)
■「戦闘機を制御する“軍事AI”が米軍のパイロットに圧勝、そのポテンシャルの高さが意味すること」に対するコメント (2020/09/23 辻秀一様)
■「ようやくコロナウイルスに関するまともな議論がでてきた」 (2020/07/29 外村孝史様)
■記事(05/09掲載)「NECがコロナワクチンの設計情報をAIで解析」に対する解説 (2020/05/09 米国在住匿名希望様)
■緊急一提言 (演繹法・優先順位論) (2020/05/06 KSP漆原様)
■日本は何故「コロナウイルス感染拡大」が続いているのか (2020/4/29 国内在住H氏)
■「慶応病院の発表:一般患者の6%がコロナウィルス感染」について (2020/4/25 井上隆史様)
■緊急提言・・・隔離ホテル等の循環空調は停止し、部屋は窓を開け自然換気にすべし (2020/04/19 KSP漆原様)
■今、直ぐにでも出来る事、すべき事はマスクの市場への供給である (2020/04/12 オヤジの一分の会様)
■30万円給付に思う (2020/04/07 オヤジの一分の会様)
■マスク問題を考える (2020/04/07 オヤジの一分の会様)
■指数関数的増加率(コロナウィルス) (2020/03/29 米国在住匿名希望様)
■日本が「失われた30年」(2019/11/26 松田順様)
■無線通信のセキュリティ(2019/11/19 山下鐵五郎様)
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2021/01/22
「その“ロボット犬”は自ら学習し、どれだけ倒されても起き上がる方法を身につける」に対するコメント
(辻秀一様)
1.記事のタイトル
その“ロボット犬”は自ら学習し、どれだけ倒されても起き上がる方法を身につける
2.記事の概要
倒されても進路をじゃまされても、体勢を立て直す方法を自ら学習する。そんな四脚の“ロボット犬”を、中国と英国の研究チームが開発した。試行錯誤しながら学んでいく頭脳の中核をなすのは、さまざまな動作をつかさどる8つの“エキスパート”と呼ばれるアルゴリズムだ。ボストン・ダイナミクスは数年前、扉を開けようとする四脚ロボット「Spot(スポト)」を人間がホッケーのスティックで阻止しようとする映像を公開することで、ロボット分野において新たな次元に到達したことを示した。
3、記事へのコメント
記事のロボット犬の動作ビデオを見ると、本当の犬のように倒れたところから起き上がって歩き出しており、ロボットでここまで実現しているのかと感心してしまう。多くの試行錯誤をして周りの環境に適合して行動できているようである。
最近の高度なロボット動作は、MITのロドニー・ブルックスが1986年に提唱したサブサンプション・アーキテクチャで実現されている。これは、一種の並列処理のことで、1つの行動が実行されている最中でも優先順位の高い行動が必要となれば、実行中の行動は一時中断され、優先順位の高い行動が先に実行されるという考え方です。“行動型の人工知能”とも呼ばれ、元々は昆虫の動きから考案されたものである。
このアークテクチャでは、ロボットの行動原理は「目的」、「行動」、「危険回避」の3階層に分かれている。この最下層は「危険回避」となっており、“行動するより”、“危険回避する“という動きが優先される。この行動原理は人間や動物と同じである。その上で、ロボットはそれぞれの”目的を遂行“できるのです。
さらにこのロボットでは、各階層のそれぞれの機能に機械学習(主に強化学習)が取り入れられており、シミュレーションを含めて数十万回、数百万回の学習試行を行っており、サブサンプション・アーキテクチャを含めてこれらの処理が、異なる環境や異なる設定に対して、様々な姿勢からロボットを起き上がらせることを、実現している。
<参考資料>
https://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/1504/24/news093_2.html
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2021/01/10
再びの緊急事態宣言発令に強く想う
(社会サービス科学コンサルタント 漆原清吉様)
はじめに
東京だけでもいよいよ、2000人超の感染者が出、緊急事態宣言が再発動されました。経済との両立を考えれば「コロナ撲滅」施策は本当に難しい苦渋の決断で有る事は我々、国民は重々承知しております。しかしながら、それでも現状の国の施策に何故か納得感、すっきり感を抱く事が出来ないのは私だけでしょうか? 何故か? その理由は? では、具体的にどうしたら良いか? 私は個別分野においては決して専門家ではありませんが既に8か月前から様々な具体的な提言を本ウエブにも投げかけて来た一人として、二階幹事長の「結果論ならば誰もができる」の言葉だけは確かに私も同感です。しかし、もう一つ足りないのがその結果論をも後で正確に分析せず次の施策に生かしてない事です。連日、メディアでは各分野の識者が様々な意見を発する中、誰かが私と同様な視点で問題点を指摘するであろうと期待しTV等を見ておりますが残念ながらおりません。つきましては改めて私の得意とする分野、「社会サービス科学の観点」から以下、改めて一提言をさせて頂きます。
もしも、ご同調して頂ける方がおられれば、さらなるご意見も賜り、ご一緒に社会に訴えたく強くお願いを申し上げます。尚、以下、端的に申し上げる為に表現のご無礼等をお許し願います。
1. 何故、国の施策に納得感・すっきり感が抱けないのか?
理由:これだけの国家の大有事(ある意味では戦争状態と考えても良い)に対し国、行政が非理論的な組織体制を構築し、さらには担当責任者がバラバラなかってな思いをメディアに発進し社会に混乱を招いている。それこそ、戦時中の「大本営」を設け国民に対し統合した指針、施策(大本営発表)を示せ!
① まずもって、疑問なのは経済再生担当大臣が何故、実質的なコロナ対策大臣になっているのか?である。単なる表面的な役職名の言葉尻を指摘しているではない。現に「経済とコロナはどちらが大事か?」と答えは解っている幼稚な対比議論がなされているではないか?つまり、この対比する課題を経済再生(大臣)がコロナ対策(大臣)も兼ねている事が組織矛盾であり結果、正にアクセルとブレーキを同時に踏んでいるのである。
そして、もう1点、「新型コロナ感染症分科会」の会長は尾身氏であるが、国家の運命を左右する課題を検討するに「分科会」の名称はないであろう!一体、何の分科会なのか?組織論としては分科会があれば上部構造に「本会(本部)?」があるはずだが本会の正式名は何か?本会長は誰か? 一般国民には詳細は解らない。当然ながら、行政トップの首相が責任者で有る事は間違い無いが、そうなるとさらに可笑しくなる。つまり、一般企業で言えば会社(国)方針に対し部長(分科会会長)と社長(首相)がバラバラな事を言っているのだ。ゆえに首相も大臣も言葉は何故か宙に浮き、重みが感じ取られない。
<同様視点からの他の行政矛盾の指摘例>
「原子力規制委員会」・・・実態は規制もするが「推進(こちらの方がウエートは高いが)」もする。ならば、ただの「原子力委員会」の名称にせよ。
② 以上の視点から、本来ならば組織上「コロナ撲滅責任」は厚労省の役割ではないか? 厚労省が先頭に立ち日本の医学の英知を結集し「コロナ撲滅」へのあらゆる施策を講じねばならない。そして、当然ながらその厚労省の施策を実行するとなると日々の経済活動にも大きな影響を与え、莫大な資金(国家予算)も必要となる。そして、その経済への影響を最低限にコントロールし伴う予算措置を講じるのが経産省(経済再生大臣?)の役割ではないか。異なるミッションの組織ゆえに当初は双方が喧々諤々の議論になるのが自然であり、その生きたプロセス議論も国民にも開示する必要もある。そして、最終的な結論は出すのは(大本営)最高責任者、首相なのだ。(*この時に持いる言葉が「俯瞰的」である。議論もせずに最初から「俯瞰」等は無い)。
③ 私が一番言いたい事は、最終的には首相が難しい決断をせねばならいが難題になれば成る程「完全なる施策」等はない。後になって、こうすべきで有った(結果論)となっても、以上の手順をしっかりと踏めば我が国の国民はそれを受け入れのである。ゆえに、首相は勇気と自信をもって英断して欲しいと強く願う。後になって一番、悔いを残す事例はいわゆる「ミッドウエー海戦の敗北~時間との戦いにおいて結果としての優柔不断」である。
2. この大有事の思考手法は米国NASAの実行プログラミング(演繹法的思考方法)を基本にせよ!
① 1項の組織論も「社会サービス科学」の視点の一つであるが以下、本学問について極、概要を説明する。60年前、米国NASAは「人間を月に送る」壮大な計画を実行したがこの時の実行プログラミングが演繹法的思考手段と言われている。容易でない大命題を実行するにはまずは多様な課題(物理・医学・予算・法律・・・)を分類し、縦割り組織を構築する。次に個々のチームが(大課題)から下(詳細)に課題解決シミュレーションを実施し、目的達成の為の他分野にも跨る不可能な要因を全て洗い出し、解決策を講じていく。「コロナ撲滅」の大命題は医療だけでも分野は広いが経済、伴う予算執行を各分野で検討せねばならないが現状の「飲食店を時短すれば感染が抑制できる」のタラレバ議論はNOある。(*極、簡単に言ってこの下からの条件を上に持ち上げて解決を試みようとする考え方を「帰納法」的思考と呼んでいる。)つまり、演繹法的思考は「感染抑制するには飲食店の時短を絶対にせねばならい」が議論のスタートになる。この施策に対する「経済への影響」伴う「補助金支出」が二次的検討課題となる。
② さらにこの議論の前提は「最大の論点」を整理し国は国民に対ししっかりと説明(責任)をせねばならない。それは先述の「経済再生とコロナ撲滅はどちらが大事か?」の議論であるが、この内容は決して「鶏・卵」では無い。理論上、優先順位は「コロナ撲滅」が当たり前である。人がバタバタ死んだら経済どころでは無い。つまり、社会サービス科学の思考方法はこの絶対理論と現実論を融合する事であり、結論は「コロナ撲滅」の為のあらゆる行政施策(予算執行)を経済活動の基軸にする」である。
③ 又、さらなる現実論として現状においては「新型コロナウイルス感染防止」は完全なる施策等は無い事を理解せねばならない。特に経済支援策に対する補助金制度は誰もが要望する金額支給は絶対的に不可能であり「優先順位策」を持って決断せねばならないがだからこそ、公平・公明・公正な判断基準となる。尚、もう1点の基本的、且つ現実的な思考であるが「感染防止策」の基本はマスク、手洗い、3蜜回避であるが全てにおいて完全なる履行は不可能であり「やらないよりはやった方がベター」であるが、さらなる大事な発想は「だから、出来る事は全てやる!」にならねばならない。
3.以上の基本的な思考手法に基づく既に発信している具体的な提言の一例
①公立病院の一部を専門病院にせよ!(発信:昨年7月)
・医療崩壊に備え、全国の公立病院の1~2割を完全なるコロナ専門病院にせよ! 何故、実行出来ないのか? 課題は現入院患者の移動であるが1~2か月で解決可能と考える。最も大きな課題は新たな病院運営体制、経営及び人的な課題ではないか?しかし、民間病院の経営面に関しては国は口出しできないが公務員が運営する公立病院ならば出来るはずだ。終息すれは全て元の体制に戻せばよい事。今からでも遅く無い早急に整備せよ!
・伴い、医療従事者の不足課題と新たな雇用の創出について、
一番の課題は医療従事者の不足である。そこで具体策の一つとして、看護師の負荷を軽くする為の手法としてやむを得ず閉店、離職に追い込まれたパート従業員に対し医療関係の仕事の経験者を優先して看護師補助の仕事を確保する。感染予防研修の上、患者には接しない事が条件になるが(例えば清掃だけでも)、危険負担料として当然ながら従来手当の2~3倍は出さねばならい。あくまでも私の推測であるがこの施策は全国で最低でも2~3千人を確保できるのではないかと考える。そして、この施策こそが前述の「コロナ撲滅」の為のあらゆる行政施策(予算執行)を経済活動の基軸にする」であり、コロナ撲滅への厳しい社会情勢の中の新たな雇用の創出になる。
・尚、医療分野にドシロートの私の乱暴な提言に対し、多くの識者から「そんな簡単な事では無い」とのお叱りが来るはずである。しかし、今はその発想を転換して欲しいのである。何度も言うが今は非常時である。関連法令の緊急改正も必要であると思うが他に2~3千人集めるにはどのような方法があるのか? 他になければこの案で行くしかない。
この消去法、現実的発想も社会サービス科学の思考の一つである。
②マスク着用の法制化(発信:昨年5月)
少なくとも電車・バス・公共機関・施設内でのマスク着用を法制化がせよ! しかし、未だ法制化されておらず着用していない輩も多数いる(この非常識な輩が一番危ないのだが・・・)。法制化の一番の目的は感染者が他人に感染させない事だが国民全体の緊張感を持たせる事にある。尚、マスクを買えない国民もいる。ならばアベノマスクが一杯余っているはずだ!
④「飛沫感染」の言葉の疑問と空調設備への懸念(発信:昨年3月)
最近になって又、新たな言葉「マイクロ飛沫感染」がメディアに出始めたが、マイクロとは具体的に何なのか? 感染学上は「飛沫」の方が「空気」より感染力が弱いので国民に過度な不安を与えない為に「飛沫」の言葉を用いているようであるが、もはや現状においては「飛沫」と「空気」の学問上の違い等を議論している余裕等ない。現にスパコン富岳が解析している通り空気中には(飛沫に付着した?)ウイルスは漂っているのだ。そして、一般不織布マスク等ではウイルス完全には防御できないはずである。
・当時、私はダイアモンドプリセス号の空調課題を指摘した。各部屋を循環している空調システムならば船内にウイルスをばらまいているはずである。空調を止め、窓を開けろ!と訴えた。昔、米国で在郷軍人がホテルでパーティーをしたが原因不明の肺炎(在郷軍人病)が多発した。その後、クーラー冷却塔の中でも繁殖するレジオネラ菌と判明したが、この新型ウイルスも特に空調のフィルター・ダクト内のカビ類に付着し何十時間も活性化していると考えても不自然では無い。
・一般論として冬場の乾燥期にウイルスは活性化すると言われている。湿度・温度要因の他、冬場は窓を閉め切り暖房空調した部屋で大勢が飲食すればウイルスを部屋中にまき散らかしている。現在、感染ルート不明が大きな問題となっているが医療の専門家はこの視点から感染解析を急ぐべきである。ただ、既存空調のフィルター・ダクトへの除菌技術の導入は容易であり、先述の通り「感染の疑いが少しでもあれば出来る事は全てやる」しかない。そして、空調の専門家は私の提言を無視は出来ないはずであるが除菌システムを導入すればコストはもちろんの事、既存ダクトの腐食、フィルターの劣化等のデメリットが生じ積極的な措置を取らない。ゆえに、行政はこの分野にも補助金を投入せねばならない。
⑤持続化給付金等の不正受給には厳罰をアピールせよ!(発信:昨年5月)
現状では物理的に緻密なチェックは不可能であり、逆に申請者には直ぐ支払わねばならないが「この混乱状態の中において不正受給は許されない。後日、判明した場合は通常違反より厳罰に処す」旨を大きく注意せねばならない。その後、不正が次々に発覚し問題になっているが、しっかりとした注意喚起もせずに申請すれば直ぐに支払ってしまう行政側の責任も大きい。今後、より大きな補助金等が支出されるが、これでは厳しい中、まじめに一生懸命頑張っている者は浮かばれない。
以上
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2021/01/01/
デジタル庁創設に想う
(社会サービス科学コンサルタント 漆原清吉様)
本件は貴ウエブにとっては大変、重要なテーマであり多くの情報、ご意見を拝聴させて頂いております。ただ、私自身はIT、デジタル技術は全くのシロートでありデジタル庁が創設されても技術的に何がどうなるのか?良く解りません。そして多分、この私の思いは国民80%を代表しているはずです。
つまり、デジタル庁創設の一番の課題は「殆どの国民には何が何だか解らない。そしその事を創設関係者は理解しているのか?」なのです。この点において社会サービス科学の視点からアナログ的な発想(私としてはデジタル思考(客観的洞察・分析)と思っておりますが)を持って一提言をさせて頂きます。
1.まずもっては「デジタルとは何ぞや?」ですが、改めて広辞苑を引くと「ある量又はデータを有限数の数字列(例えば2進数)として表現する事」。反対語はアナログで「①ある量又はデータを連続的に変化しうる物理量(電圧・電流等)で表現する事。②比喩的に物事を割り切って考えない事。と解されてます。ゆえに単なる「デジタル庁」のシンプル名称となると何か違和感を覚えます。つまり、デジタル(化)とはあくまでも手段であり、大事な何の為に~目的名が名称に入っていない事です。当然ながら広域課題ゆえ目的名称の設定は難しいと思いますが、少なくとも今、行政が真剣に取り組もうとするならば「行政デジタル化推進庁」が自然であり、国民にも解りやすいと思います(まさかと思うが、「国民情報管理デジタル庁」ではありませんよね?)。
2.しかし、これ程のIT化社会になっても従来からの課題である「縦割り行政」は全く改善されません。さらには今日の行政の超アナログ的課題「忖度」のワードをデジタル庁はどのように定量分析、位置付けるのか? これらの点の関し、新大臣からは何ら具体的な言葉を発しておりません。単に行政のデジタル化推進が目的でなく、実態として日本が世界から遅れを取ってしまったIT分野を巻き返そうと言う思いは当然な事であり、高度なデジタル技術のさらなる開発・構築は優秀な専門家に委ねるとしても、その前に立ちはだかる旧態依然の超アナログ課題も解決しようとする意志がなければより可笑しな社会構造が出来上がるだけです。現状の「マイナンバー」でさえも十分に機能しておりませんがその要因は国民が行政に不信を抱いているからです。信頼関係の無いデジタル化社会程恐ろしい事はありません。
3.尚、民間からの優秀な人材も投入するとの事ですが、どのような選考基準になるのか? 専門メーカー等からの出向・派遣も考えているのか? もし、そうであればどうせ一部のメーカーと癒着するでしょう?ならば、いっそうの事、プロポーザル入札(単に価格が安いでなく提案内容等からの総合判断)で公に協力メーカーを絞った方がすっきりします。しかし又、この場合でも問題になるのは誰がどのように総合判断するのか? つまり、いつの世にも完全なる行政は有りません。だから、その不完全な行政システムを補うのが政治家、行政マンへの国民からの絶対的且つ、日々の超アナログ的な信頼関係と思うのです。
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2020/11/10
Android TV
(Katsuyoshi様)
近くにケーズデンキがオープンしたので、オープンセールを利用して20年ぶりにテレビを買い替えました。何にするか迷ったのですが、好奇心からandroid tvにしてみました。ソニーとシャープが出しているのですが、安いシャープの普及型にしました。以下参考まで。
最初の印象では、アマゾンのファイヤーtVとテレビが結合されたような感じ。
・リモコンにアマゾンプライムとネットフリックの専用キーがあり、すぐに開いて利用できる。
・ホームやアプリなどのキーもある。
・アマゾンプライムは、前にファイヤーステックで使っていたが、レスポンスは圧倒的に早くなり快適に使えるようになっている。
・リモコンにマイクが内蔵されていて、googleのスマートスピーカのように答えてくれるがテレビということか、適当なyoutubeのページがテレビ画面の下部に表示される。
・音声でチャネルは変えれないが音量は変えれる。もっとも、キーで変える方が簡単だが。
・シャープのエアコンなどもリモコンから音声でコントロールできるようだ。
・アプリがいっぱいあって、まるでどんなのか分からないが、それらを適当に使うとandroidとiOSのスマホ、タブレット、さらにはwidowsのパソコンの画面をテレビ上に大きくミラーリングで表示できる。従来のミラーリング用のドングルと比較するとレスポンスが速い。写真や動画などを大きな画面に表示して見れるのは悪くない。
・ホームネットワークにも対応していて、パソコンから格納したネットワークディスク内の写真やビデオを見れる。
・録画用のディスクは未だつけていないが、接続してもプレーヤ機能のみでサーバー機能はないようだ。
・TV用というブラウザもあるが使い方がよく分からないし用途も思いつかない。
・40インチから50インチに変えたが、結構大きくなったように感じる。
・4Kの番組は見ても差がよく分からない。
・大きくなったがバックライトが蛍光灯からLEDに変わったので消費電力は下がった。
ただ、これはandroid TVの欠点だが、そうでないのと比較すると消費電力は増える。待機電力も1Wと小さくない。他の機種は0.4W程度。
・アプリでは、ニュースアプリもあって、FOXやNBCのを見れるのですが、残念ながら、今のところは日本のニュースメディアはないようだ。
・ただ、最初はセットアップなどに少し戸惑う。googleのアカウントも要求される。この分野になれない人には最初は少し垣根が高いかも知れない。テレビやアマゾンプライムなどを見るだけの人なら問題ないだろうが。
・OSをアップデートしてくれとの紙が入っている。やってみると最新版だった。
・主電源スイッチがない。OSを自動的にアップデートするためのようだ。
・昔は必ずあったアナログのAV入力端子が小さな4端子プラグに代わっていて古いWiiをつなげるのに別途変換ケーブルを購入する必要があった。
・ブルーツースが内蔵されていて、ワイヤレスのイヤーフォンやスピーカーがつながる、まるでスマホ。最近耳が遠くなり、テレビの音量を上げ過ぎるきらいがあり、特に食事中は距離が離れるのでより大きくしてしまう。 このような場合は、ワイヤレススピーカーが便利。これをテーブルに置いてスイッチをONするだけで手元から音声が聴こえるようになる。
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2020/09/23
「戦闘機を制御する“軍事AI”が米軍のパイロットに圧勝、そのポテンシャルの高さが意味すること」に対するコメント
(辻秀一様)
1.記事のタイトル
戦闘機を制御する“軍事AI”が米軍のパイロットに圧勝、そのポテンシャルの高さが意味すること
2.記事の概要
(1)AI戦闘機パイロットが本物のパイロットに圧勝
アルファベット傘下のAI企業「ディープマインド社」が開発した「強化学習」の手法を、ベンチャー企業「ヘロンシステム社」が応用してAI戦闘機パイロットを開発した。このAI戦闘機パイロットは、2020年8月に開催された戦闘シミュレーションのコンテストで、米軍のF-16パイロットにスコア5対0で圧勝した。
(2)AI技術の発展と非倫理的利用の板挟み
・AI戦闘機パイロットのポテンシャルの高さは、AIの軍事利用の倫理問題について丁寧な議論の必要性を示している。
・ディープマインド社は、自社の技術が人を殺すために利用されることを望んでいない。一方で、研究内容やソースコードを公開すればAI分野での技術進歩に役立つ。これは同時に、軍事応用を含めた様々な目的に利用することが可能となる。
・社会はAI兵器について何が許容できるのかを議論する必要があり、AIの責任ある利用に関する共通規範の確立が極めて重要である。
(3)制限なきAI兵器の開発競争
・米国をはじめとする各国は“敵”より少しでも早くAI技術を導入しようと競っており、各国が野放し状態になることを防ぐのは難しいと思われる。そのため、殺傷能力のあるAI兵器の開発を制限する国際的な合意がなければ、米国に敵対する者たちが殺人可能なAIシステムを自由に開発できてしまう。
・米国防総省は、自動化システムに人間の制御がないまま発砲を決める能力を与えることを、以前から拒否してきた。
・しかし今回のコンテストで、アルゴリズムが制御する航空機は、最も優秀なエリートパイロットさえ凌駕するような速度と正確さで任務を実行することができることを示した。こうした技術は、最終的に大量の自律型航空機の誕生につながる可能性がある。そうしたシステムから自らを防衛する唯一の方法は、同様の速度で機能する自律型兵器を使うことになるだろう。
3、記事へのコメント
(1)AI技術の発展と倫理問題について
・AI技術の軍事利用、特に殺傷兵器への導入については、以前より日本の人工知能学会や海外のAI研究コミュニティにおいて議論になっており、具体的にはこの記事にあるように、学会や企業などの組織やAI研究者達はこれを防ぐ必要であることを表明している。
・AI兵器の禁止や抑止については世界的に重要な問題であるが、国際的な枠組みがないと有効な動きになっていかないと思います。
(2)AI兵器の実現性について
AI兵器の実現性については、「社会・政治面」と「技術面」の2つの側面があると思います。「社会・政治面」では、米国内および国際社会の現状において未だ許容される状況にないと思われます。「技術面」では以下の状況があります。
a) AI戦闘機パイロットの高い実力
・この記事にあるように、AI戦闘機パイロットは米軍パイロットを圧倒的に凌駕しており、これは間違いない実力と考えられます。その根拠は、「戦闘機対戦」の環境状況が「囲碁」のものと類似であり、「囲碁AI」(ディープマインド社のアルファ碁)は既に3年前に世界ナンバーワンの棋士との対戦で圧倒的に勝利しているからです。
・「戦闘機対戦」のパイロットは、多くの様々な個々の環境状態において航空機を制御する操作や発砲の意思決定を連続的に行い、「囲碁」の棋士は多様な盤面状態において、盤面のどこにつぎの一手を指すかの意思決定を連続して行っており、これら2つにはゲーム環境の状況に大きな類似性があります。
・人間のトップ棋士に圧勝した「アルファ碁」の処理の仕組みでは、ゲーム処理の基礎である(モンテカルロ)木構造、深層学習および強化学習との組み合わせを用いており、特に強化学習の採用により勝率が大幅に向上したといわれています。この「AI戦闘機パイロット」は、ディープマインド社が開発した「強化学習」の手法を応用して開発されたと記述されていますので、この強化学習が大いに効果を発揮したものと推測されます。
b) 環境の変化に弱いAI
・一般的にAIでは、人間と比較して創造性(Creativity)や社会的知性(Social Intelligence)への対応が弱いと言われています。そのためAIは環境の変化に弱く、AI戦闘機パイロットも同様です。
・「囲碁」では規則やルールなどのゲーム環境は変化しませんが、「航空機対戦」では、戦闘機の性能向上や搭載ミサイルのレベルアップなどにより対戦環境が変化します。AI戦闘機パイロットはこの急激な環境の変化に追随しなくてはなりませんが、この環境の変化を吸収するために一定の学習期間が必要であり、この学習期間中では人間のパイロットに負け続けることになります。
・このようなAI技術の弱点により、AI戦闘機パイロットを直ちに実戦配備することは難しいと思われます。
<参考資料>
・大槻知史著、三宅陽一郎監修:最強囲碁AI
アルファ碁解体新書、翔泳社、2017年7月.
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2020/07/29
「ようやくコロナウイルスに関するまともな議論がでてきた」
(外村孝史様)
国際医療福祉大学 高橋泰教授
新型コロナ、日本で重症化率・死亡率が低いワケ 高橋泰教授が「感染7段階モデル」で見える化 | コロナ戦争を読み解く - 東洋経済オンライン2020年07月17日全文:https://toyokeizai.net/articles/-/363402
東京都を中心に新型コロナウイルスの検査で陽性と判明する人が増加している。東京都は15日、警戒レベルを4段階のうち最も深刻な「感染が拡大していると思われる」に引き上げた。ただ、無症状者や軽症者が多く、専門家の間でもレベルを引き上げるかどうかでは意見が割れたという。また、2月から現在までの5カ月余りの間に日本で新型コロナにより亡くなった人は1000人に及ばず、例年のインフルエンザ死亡の3分の1にとどまる。新型コロナウイルスの流行当初の予測や欧米の被害実態とも大きなギャップがある。国際医療福祉大学の高橋泰教授は、新型コロナの臨床に関わる論文から仮説を立て、公表データを使って「感染7段階モデル」を作成した。ファクト(事実)に基づくわかりやすいモデルで新型コロナの特性を説明し、適切な対策をとるための議論を活発化したいという。高橋教授に話を聞いた。
新型コロナとインフルエンザには大きな違い
足元では新型コロナウイルスの流行再拡大の不安が広がっています。10万人死ぬ、といった予測も流布していますが、先生はそうした見方を否定していますね。発表されている数字はあくまでもPCR検査で判明した「PCR陽性者判明数」であり、正確には「感染者数」ではない。もちろん「発症者数」でもない。特に若年者の場合、PCR陽性者が発症する可能性は低く、多くが無症状・軽微な症状で治ってしまう。また「数十万人が死ぬ」といった予測は、新型コロナウイルスについての前提が間違っていると考えている。
ではその辺りの説明と、作成された新型コロナの「感染7段階モデル」の狙いを教えてください。
新型コロナは、全国民の関心事ながら「木を見て森を見ず」の状態で全体像が見えてこない。そこで、ファクト(事実)を基に、全体像が見通せ、かつ数値化できるモデルを作ろうと思った。それが「感染7段階モデル」だ。新型コロナの感染ステージをStage0からStage6までの7段階に分けて、それぞれに至る確率やそれに関わる要因を見える化したものだ。新型コロナウイルスは、初期から中盤までは、暴露力(体内に入り込む力)は強いが、伝染力と毒性は弱く、かかっても多くの場合は無症状か風邪の症状程度で終わるおとなしいウイルスである。しかし、1万~2.5万人に1人程度という非常に低い確率ではあるが、サイトカイン・ストームや血栓形成という状況を引き起こし、肺を中心に多臓器の重篤な障害により、高齢者を中心に罹患者を死に至らせてしまう。 このウイルスの性質の特徴は、自身が繁殖するために人体に発見されないように毒性が弱くなっていることだ。したがって、一定量増殖しないと人体の側に対抗するための抗体ができない。そしてまれに宿主となる人体の免疫を狂わせ殺してしまうこともある。 日本も含めた各国でそれぞれ数十万人死亡するというような、当初流布された予想は大きく外れた。その原因はインフルエンザをベースとしたモデルを使っているためだと思われる。2つのウイルスには大きな違いがある。
新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスの違いをご説明ください。
病原体が体内に入ると、まず貪食細胞(マクロファージ)などを中心とする自然免疫が働く。次に数日かかって獲得免疫が動き出し、抗体ができる。(注)自然免疫: 侵入してきた病原体を感知し排除しようとする生体の仕組み。外敵への攻撃能力はあまり高くないが、常時体内を巡回している警察官に相当する。獲得免疫:病原体を他のものと区別して見分け、それを記憶することで、同じ病原体に出会ったときに効果的に排除する仕組み。1種類の外敵にしか対応しないが殺傷能力の高い抗体というミサイルで敵を殲滅する軍隊に相当する。インフルエンザの場合は、ウイルス自体の毒性が強く、すぐに、鼻汁、咳、筋肉痛、熱と明らかな症状が出る。暴れまくるので、生体(人の体)はすぐに抗体、いわば軍隊の発動を命令し、発症後2日~1週間で獲得免疫が立ち上がり、抗体ができてくる。よって、抗体検査を行えば、ほぼ全ケースで「陽性」となる。多くのケースにおいて生体側が獲得免疫で抑え込み、1週間~10日の短期で治癒する。だが、抑え込みに失敗すると肺炎が広がり、死に至ることもある。
毒性が弱いので獲得免疫がなかなか立ち上がらない
新型コロナはどうか。今年5月6日のJAMA Published online(The Journal of the American Medical Association、『アメリカ医師会雑誌』)に発表された「新型コロナの診断テストの解釈」という論文に、新型コロナは抗体の発動が非常に遅いことが報告された。私の研究チームはこの現象を、新型コロナは毒性が弱いため、生体が抗体を出すほどの外敵ではなく自然免疫での処理で十分と判断しているのではないかと解釈し、「なかなか獲得免疫が動き出さないが、その間に自然免疫が新型コロナを処理してしまい、治ってしまうことが多い」という仮説を立てた。 こうした仮説で想定した状態が実際に存在するなら、この時期の人は無症状または風邪のような症状であり、自身が新型コロナに感染したという自覚がないうちに治ってしまう。
もしこの時期にPCR検査を行えれば、新型コロナは体にいるのでPCR陽性となることもある。一方、まだ抗体はできていないので、抗体検査を行えば当然「陰性」となる。そして、その後、症状が進んで獲得免疫が発動しても新型コロナを抑え込めなかったごく一部の人でサイトカイン・ストームが起きてしまい、死に至ることもある。
(注)サイトカイン・ストーム:免疫システムの暴走。免疫細胞の制御ができなくなり、正常な細胞まで免疫が攻撃して死に至ることもある。
第2波が来たら日本は脆弱だという見方も根強くありますが、、。
抗体検査を行ったところ、ロンドンで16.7%、ニューヨークは12.3%、東京が0.1%だった。これをインフルエンザと同じような感染症モデルで考えると、東京では感染防止は完璧だったが、抗体を持つ人が少ないので、次に防御に失敗したら多くの死者が出る、という解釈になる。このような解釈には、強い疑義を持つ必要がある。日本は強力なロックダウンを実施しておらず、新型コロナに暴露した人が欧米より極端に少ないとは考えにくい。むしろ先に述べた「これまで多くの人が新型コロナにすでに感染しているが、自然免疫でほとんどの人が治っている」という仮説に立って、抗体ができる前に治っているので、抗体陽性者が少ないと考えるほうが自然であろう。この仮説を用いれば、無症状のPCR陽性者が数多く発生している現状の説明もできる。第2波が来ても、自然免疫の強さは日本人にとって強い助けとなり、再び欧米より被害が軽くなるという考え方が成り立つ。
日本では暴露した人が多いが自然免疫で98%治癒
「感染7段階モデル」により新型コロナの感染や症状に関わる要因を数値化してみたということですね。新型コロナの患者数を予測するために使えるデータが現状では非常に限られる。かかった人の重症化率や死亡率という最も基本的なデータすらない。新型コロナの全体像を把握するためには、全国の暴露者数を推計することが大切なので、①全国民1億2644万人、②年代別患者数の実数値、③抗体陽性率推計値(東京大学の推計と神戸市民病院の推計)を使って、パラメータである暴露率(新型コロナが体内に入る率)をいくつか設定し、動かしながら、実際の重症者や死亡者のデータに当てはまりのよいものを探るシミュレーションを行った。
シミュレーションの結果の概略はこうだ。
まず、国民の少なくとも3割程度がすでに新型コロナの暴露を経験したとみられる。暴露率はいろいろやってみたが、30~45%が妥当だろう。そして、暴露した人の98%がステージ1かステージ2、すなわち無症状か風邪の症状で済む。すなわち自然免疫までで終了する。獲得免疫が出動(抗体が陽性になる)するステージ3、ステージ4に至る人は暴露者の2%程度で、そのうち、サイトカイン・ストームが発生して重症化するステージ5に進む人は、20代では暴露した人10万人中5人、30~59歳では同1万人中3人、60~69歳では同1000人中1.5人、70歳以上では同1000人中3人程度ということになった。
あくまでもデータが限られる中での大ざっぱなシミュレーションだが、今後、データがもっと明らかになれば精緻化できる。
欧米との死者数の違いに大きな関心が寄せられています。
日本の死者数が欧米の100分の1であることについて、以下のような3つの要因の差という仮説で試算を試みた。まず、第1に暴露率。日本の場合、重症化しやすい「高齢者の暴露率」が低かったのが効いたのではないか。例えば特別養護老人ホームではインフルエンザやノロウイルスの流行する季節は家族の面会も禁じている。これらウイルスに対する対策も取られている。高齢者の外出自粛など自発的な隔離も積極的に行われた。他方、海外では介護施設や老人ホームのクラスター化による死者数が多い。「高齢者の暴露率」は日本が10%、欧米が40%と設定してみた。
自然免疫力のわずかな差が大きな違いを生む
第2に、自然免疫力。自然免疫で治る人の比率が欧米より日本人(アジア人)のほうが高く、その結果「軽症以上の発症比率」が低くなるが、抗体陽性率も低くなる。自然免疫力(特に細胞性免疫)の強化にBCGの日本株とロシア株が関与した可能性は高いとみている。「(暴露した人の)軽症以上の発症比率」については、自然免疫力が標準分布と仮定し、シミュレーションの結果を当てはめると、自然免疫で処理できる率が日本人は98%で、対応できないのは2%ということになる。日本では、新型コロナにかかった人が次の人にうつしても、その大半が自然免疫で処理され、次の人への感染につながらない。
すなわち新型コロナ感染のチェーンが切れやすい。よほど多くの人に暴露を行わないと、そこで感染が途切れる可能性が高い。一方、抗体陽性率から考えると欧米では自然免疫で対応できずしっかり発症する人が、日本よりもはるかに多いと考えられるので、「軽症以上の発症比率」を日本の5倍の10%と想定した。日本と欧米の自然免疫力の差をそれぞれ2%と20%と想定すると、両者の差はわずかに見えるかもしれないが、このわずかな差が欧米と日本の新型コロナ被害の大きな差を生んだ可能性が高い。欧米では感染後、しっかり発症して他の人にうつす、再生産確率が高いため、日本と比べて感染スピードが速く、かつ感染拡大のチェーンが途切れないということになる。第3は、「発症者死亡率」。日本は欧米に比べて低いと考えられる。その理由としては、欧米人に比べて血栓ができにくいことがある。サイトカイン・ストームが起きても、日本のほうが重症化する可能性が低いと考えられる。「発症者死亡率」は、日本では0~69歳で0.01%、70歳以上では40倍の0.4%だが、欧州は0~69歳で0.05%、70歳以上が2%とした。他の条件は変わらないという前提で、このような数字を設定すると、10万人当たり日本の死亡者は0.9人、ベルギーの死亡者は82人となり、現在の実態とほぼ一致する。「暴露率、軽症以上の発症比率、発症者死亡率の数字の設定はもちろん仮説的なものであり信頼性は低い。だが、全部の数字を掛けたり足したりして求められる日本の死亡率が、欧米の死亡率の100分の1になる必要があるので、3要因のいずれか、またはすべてにおいて、日本が欧米に大きく勝っていることは間違いない。
死者は最大で3800人、検査ではなく重症化対策を
緊急事態宣言の解除後は「感染者数」、正確には検査でPCR陽性とわかった人の数ですが、増えています。しかし、自然免疫で98%も治るとすれば、とるべき対策は違ってきます。PCR検査でどこから見ても元気な人を捕捉することには大きな問題があると考えている。PCR検査はコロナウイルスの遺伝子を探すものなので、体内に入って自然免疫で叩かれてしまい他の人にうつす危険性のないウイルスの死骸でも、陽性になってしまう。発症可能性がゼロに近い抗体陽性者でも、再度新型コロナウイルスが体内に入った時点で検査を行えば陽性になる。また、新型コロナウイルスにとって東京は人口密度が高く、そうした中でもいわゆる3密を形成するような、ウイルスが生き延びるための条件が揃う場所がある。だが、地方ではそうした場所ができにくい。98%自然免疫で処理されるので、人が密集していないと、次の人にうつしていくチェーンがすぐ途切れてしまうからだ。――7月15日、東京都は警戒レベルを最高に引き上げました。しかし、怖くなってまた活動制限を行うことは適切ではないということですね。日本ではこれまでのところ、人口10万人に対し0.8人が亡くなっている。われわれは自然免疫の存在を重視しており、それを前提としたシミュレーションでは、新型コロナウイルスが現状の性格を維持する限り、どんなに広がっても10万人中3人以上、つまり全国で3800人以上死ぬことはなさそうだというのが、結論の一つだ。
一方、人口10万人に対して16人、全国で2万人強が自殺で亡くなっている。過去に景気が悪化したときは3万人を超えて10万人当たり24人になった。そうであれば、10万人対比で見て、新型コロナによって2人亡くなるのを防ぐために、景気悪化で8人の死者を増やすのかということになる。対策のメリットとデメリットのバランスを考えないといけないのではないか。また、ステイホームによって肥満の人が増えると、ACE2受容体が増加し、新型コロナの感染リスクも血栓形成のリスクも高まる。社会活動の停止で暴露率は下がっても、感染率や重症化率が上がる。そうしたバランスも考える必要があるだろう。(注)ACE2受容体:新型コロナウイルスのスパイクと結びついて、細胞の中に取り込んでしまい、感染が成立する。子どもにはほとんどなく、年齢が上がると増える。また、高血圧や糖尿病でも数が増える。
感染パターンを注視しつつ、社会活動は続けるべき
すでに東京都の7月15日の会議では、PCR陽性で無症状や軽症の人を入院させているため病床が逼迫しつつあると報告されています。肺炎や呼吸困難といった兆候が認められなければ宿泊所、無症状・軽症なら自宅待機といった変更が必要だ。老齢者の施設等の対策に重点を置くべきだ。先ほどウイルスの性格が変わらなければという条件付きでお話しされました。そこはいかがでしょうか。第2波が来たと判断したら、最初にやるべきはPCR検査の拡大ではなく、ウイルスの遺伝子解析だ。従来と同じ型のものなのか、違うものが来たのかを判別することが重要だろう。感染者を捕まえて隔離することより、感染パターンを把握することが重要だ。感染力が上がったのか、毒性が強まって死亡率が上昇するのか。それに応じて対策も変わる。感染7段階モデルのようなものを作っておくと、そうした議論をすることが可能になる。
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2020/05/09
記事(05/09掲載)「NECがコロナワクチンの設計情報をAIで解析」に対する解説
(米国在住匿名希望様)
a)ここでは AI を、主にニューラルネット(NN) による大規模データ解析を行うプログラムだと解釈しました。
b)問題のサイトでは「NEC は AI予測技術をワクチン開発のために適用」とありましたので AI予測技術を、ワクチン以外にどのような所で使用しているのかをWEBで調べたところ、「NECは最先端AI技術群の1つである『異種混合学習技術』を活用することで、高精度な需要予測を要因分析とあわせて行える『需給最適化プラットフォーム』を提供してきました。」なる記述を発見しました。NEC は NN を基礎とした大規模データ解析を行うアプリケーション・ソフトの開発支援システムを持っていて、それを「ワクチンの設計」に応用したのだと考えました。
c)さて、ここからが問題なのですが私には、ゲノム(遺伝子)配列、抗原、ワクチン、HLAアレル型、等の事柄に関する知識がなく、またそれらの関係に関しては皆目見当もつかない状態なのです。
d)そこでより身近な応用例を探すべく、NECの WEBページ:人工知能(AI)でビジネスに勝つ! https://jpn.nec.com/ai/relate/marketing/index.html
を見てみると、「買った理由を知れば「個客」が見えてくる。」なる見出しで、商品とその商品を買う確率の高い個客像との対応を求める AI(NN)応用例を説明していました。これは多数の購買例(どんな人が何を買ったか)を教師データとして NN を教育した後、任意の個客(像)を入力すると、その個客が何を買いそうか、商品名が確率の高い順に出力されるものです。また、個客が何か買うと、他に買いそうな商品も見つけることができます。
e)元に戻って「NECがコロナワクチンの設計情報をAIで解析」のWEBサイトには、
「研究チームは、数千種類のSARS-CoV-2のゲノム配列を解析し、世界中の人々に最もよく見出される100個の多様な免疫の型に対する抗原の特定に成功した。」とあります。
この記述を蛮勇をふるって上記(d)から類推すると、ここでの NN は数千種類のゲノム配列と100個の免疫の型に対する抗原との対応を取っているものと思われます。この推測から、その後どのようにしてワクチンが作られるのか、全く分かりませんがともかくゲノムと抗原の対応を求めれば、ワクチンを作ることができるのだと思います。しかし、実際にはこの対応がワクチン作成の全てではないと考えました。
f)それは、すでに良く知られた中山教授の iPS
細胞の話からの類推です。
iPS の場合はターゲットが細胞でワクチンではありませんが、その作成法に関して、「ES細胞で発現する24個の遺伝子をマウス繊維芽細胞に導入すると、多能性幹細胞が発生した」と記述されています。しかし、ここで参照されている「多能性幹細胞」は iPS 細胞ではなく、iPS 細胞を発生させるためには、発生に必要な最小限の遺伝子の組み合わせを24個の遺伝子郡から見つける必要があります。そしてその最小限の4組の遺伝子を実験によって発見したことがノーベル賞となったものです。
少々余談になりますが、24個の遺伝子群から、任意の4組の遺伝子のを選ぶ組み合わせは
21252 通りあり、これを虱潰しに実験で調べるのはまず不可能です(さらに初めから4組と分かっていたわけではないので、実験で調べるべき任意の数の遺伝子の組み合わせは天文学的数になります)。
この問題を解決したのは実際に実験を担当していた高橋和利博士で、彼は24組の遺伝子から始めて一つづつ遺伝子を除いていき、多能性幹細胞が発生しなければ、その時除いた遺伝子は不可欠として、組み合わせに戻し、どんどん組み合わせの数をへらして、全体で24回の実験で4つの必要不可欠な遺伝子を見つけました。(この手法はアルゴリズムを勉強した人は直ぐ気付くことですが、山中先生の偉大さは、この大きな発見をちゃんと高橋和利博士のクレジットとしているところだと思います)
g)またまた、コロナ・ワクチンの話から横にそれてしまいましたが、この iPS の例からワクチン作成を予想すると、NECの解析システムは iPS における 24 遺伝子の初期セットに相当する、遺伝子配列の初期セットを求めるもので、そこから、最も困難な実際の実験が始まるものと思います。ワクチンにおける実験法は iPS とは全く異なり、またどんどん改良が進んでいると思われるので、どのようになるのか、この方面の基礎知識を持たない私にとっては予想しがたいものです。しかし、それが困難であるからこそワクチンの作成に時間がかかり、その後の臨床実験に要する時間が加算されると、開発が年のオーダーとなるのだと思います。
但し、どこかでワクチンの臨床実験が開始されると云うような情報もあるようですし、上記(c)にありますように、ゲノム配列と抗原の関係を明確に理解しているものではないので、この結論を自信をもって主張するものではありません。
以上
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2020/05/06
緊急一提言 (演繹法・優先順位論)
(社会サービス科学コンサルタント KSP 漆原 様)
コロナ危機について毎日 TV 等で政治家、識者、コメンテーター達の同じような議論が繰り返されている。聞いていてしっくりこない、消化不良に陥っているのは私だけでは無いと考える。何故か?それは、一貫した理論に基づく議論、施策になっておらず、反論する方も理論性、現実性に乏しく、最後は双方共に精神論で終わるからである。誰もが非常宣言期限が
5月6日は無理と思っていた通り昨日、5月末までの延長となった。そして、どちらかと言えば、経済対策面に議論の重心が移った感がある。しかし、改めて原点に立ち返り、今こそ演繹法思考で議論し行動に移す必要があると強く考える。
1.演繹法・帰納法とは (極、簡単に説明する)
今から60年前、米国は人間を月に送るという壮大な計画を立て実行した。この時のNASAの実行論理(プログラム)が演繹法と言われている。簡単に言えば、月に人間と送ると言う大命題を達成する為に多種多様の課題を見出し、課題毎に具体的な解決策を講じる。科学分野では宇宙・物理・医学他、予算、法制分野があるがまずはそれぞれのチームが縦割りに
課題に挑戦し一定の解決策が見えてきたら横軸との検証が始まる。この繰り返しで見事、人間は月に行った。正にトップ・ダウン思考・行動である。その逆が帰納法である。何と何を解決すると人間が月に行く事が可能か?ダウン・トップ思考である。今の我が国のコロナ危機大命題に対する施策はこの帰納法思考・行動ではないかと思ってしまう。
「国民8割が自粛行動をすればロックダウン(大感染)は防げる。 」「 ワクチンが開発されるまで何とか持ちこらえたら撲滅できる。 」等々、言葉を換えれば「タラレバ」理論と言ってもよい。もちろん決して、そのような単純思考では無いと思うが何故、感じてしまうのか?それは信頼の上に成り立つ強烈なトップ・ダウン=リーダーシップが見えないからである。正に、相田みつおの言葉「その時、どう動く!」が重く感じられ、今こそ政治家達の真価が問われている。
いずれにしろ、今一度、演繹法に則ってコロナ危機の絶対命題を解決するにはどのような課題があるか?その課題に対し具体的にどう挑戦するか!日本の英知を結集せねばならない。
<演繹法に基づく具体的提言>
課題を大きく分ければ医療と社会・経済である。では、優先順位はどちらか?当然ながら医療のはずだが「緊急非常宣言」その事が明確化されていない。優先順位とは当たり前な事だが「どちらも大事であるが、ひいて言えば今はこちらを優先する」の事であり勇気ある意思決定が必要となる。結果、基本指針として「一刻も早い感染終息の為に限られた予算は医療分野を優先する」と発した場合、今、経済的に困窮している多くの国民も理解し「早く終息するまで頑張ろう!」との気持ちも沸く。
しかし、どうも現、政策にふらふら感が見え、医療予算が二の次になっているように思われる。伴 う、今回の緊急事態宣言には予算面のみならず最重要課題である医療行政、法制面への超法規的施策の発動がされるものと期待したがこれと言った大きな施策も講じられず、ただ、 「三蜜」「8 割自粛」及びお得意の横文字「Stay home!」の力ないキャッチフレーズだけが国民に掲げられている。しかし、期限が見えないこれらのキャッチフレーズは特に街の飲食店等の困窮業者にとっては不安を掻き立てる何物でも無い。以上の点から、しっかりとした理屈理論~演繹法、優先順位の元、強力なトップ・ダウン方式、リーダーシップ像を強く期待する。
<早急なる対応策>
1. 医療崩壊は絶対に起こさせない
① これ以上の医療崩壊(PCR もまともに出来ない、軽症者は自宅待機の現実)を防ぐ 為に全国公立病院の1/10(仮定)を指定専門病院にすべし。この数値は専門家に委ねるが、要は医療側も患者側もより安全・安心な医療環境を整備する事が目的である。現入院患者の移動をはじめ、そう簡単では無い事は解るが課題は物理面よりもむしろ現行規制等のしがらみの方が大きいのではないかと考える。しかし、これは解決できる、せねばならない課題である。
② 伴う、医療スタッフの拡充策 既に本施策はスタートされているようであるが、看護師経験者はもちろんの事、過 去に医療関係に従事した経験者を総動員する。但し、ポイントは募集条件である。当然ながらリスク負担から相当に思い切った給与を出せねばならない。現実的な案としてアベノマスクの466億円の予算の1/2をこの募集予算に変えたら、 年収500万円、全国で4,660人が採用できる。今、多くの非正規・パート・ アルバイトが職を失っており、上記条件ならば頑張って頂けるものと考える。
2. 経済課題 100%の企業・生活救済支援が不可能で有る事を国民は解っている。だからこそ、重 要な事はあくまでも公正・公平な予算措置でなければならない。
<基本施策例>
医療支援策と経済支援策に重ね合わせられる事(一石2鳥策)から重点的に始める
① 例えば、マスクの市場供給策であるが全国の中小・零細繊維加工メーカーに10 0%助成金(運転資金)を出し、現在、職を失った多くの非正規社員、パート社員を採用する。先のアベノマスク466億円の1/2を2000万円/社に出すと1,165社に行きわたり20~30円で2億枚/月一般市場への商品供給が可能となる。
② 10万円支給は自己申告制との事だが一言で言えばイヤラシイ。国会議員は辞退す ると言っても実態は解らないし、それよりも支給対象外にすれば良い事。含めて他の全国、全ての議員も同様とする。理屈はコロナに関係なく唯一、安定収入を得ている業種だからである。それと、当然ながら1000万円年収以上も対象外となる。以上の単純規定も多様な課題は生じるがそれは後日、ゆっくり協議すれば良い事である。
以上
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2020/04/29
日本は何故「コロナウイルス感染拡大」が続いているのか
(2020/4/29 国内在住の読者H氏)
日本の国立感染症研究所病原体ゲノム解析研究センターが日本の新型コロナウィルスのゲノム解析結果を下記に公表しました。
これによると、第1波の武漢由来ウイルスは3月時点で収束させることに成功したらしい。その後3月中旬から欧州各地及び米国帰国者由来の第2波のウイルスが襲来して、現在の蔓延に至っていると推測されている。
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2020/04/25
「慶応病院の発表:一般患者の6%がコロナウィルス感染 [新着IT情報 ]」について
(2020/4/25 井上隆史様)
下記ホームページに行くと、慶応病院で発生した新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の院内感染問題に関する病院の対応に付き、事件ごとの経緯がある程度記述されています。
http://www.hosp.keio.ac.jp/oshirase/important/detail/40171/
「起こってしまった事故」と「一般患者において6%の感染が見つかったこと」について考えます。
1.院内感染の問題点:
1)医療界に存在感のある著名拠点病院‐慶応病院‐でさえ院内感染を防げなかった。
①感染者が無症状である確率が高くまた潜伏期間が長いという特徴が、感染の有無を見付けることを困難にしている。SARSやMERSのように症状が明確な場合には、感染者を見逃すことがなかった。このため制圧も比較的容易であったと言える。
②慶応病院は第二種感染症医療機関であり、SARS・MERS等に対応することになっているが、何故か感染症専用の病床を持っていない。因みにリストされている全国の各病院の感染症病床数の少なさにはびっくりさせられる。パンデミックなどに到底耐えられまいと推察する。
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou15/02-02-01.html
③未知の感染症が襲ってくる可能性に対して無防備に近い状態と言わざるを得ない。
④慶応病院でのCOVID-19院内感染が最初にメディアを賑わしたのは、教官と医学生が一緒の飲み会で濃厚接触があり集団感染するという不祥事であった。当時既に日本国内で複数のクラスター感染が発生していた。医者のコミュニティーで集団感染など言語道断と言える。
⑤起こった3つの事件「永寿総合病院からの転院患者に端を発する病院スタッフへの感染」「永寿総合病院への外勤医への感染」「臨床研修医の集団感染」は終息したという。が、各「事件」の分析や具体的な対処の記述が無く、あたかも何も起こらなかったかのような風情である。
2)言える事:
①医療従事者そのものの感染症に対する意識が低い。(医学が専門分化し、同じ医者でも感染症専門医以外は感染症のことを良く知らない。今東京都が確保した軽症者収容施設の常駐医をボランティアで集めている。別の診療部門の医者が俄か仕立ての感染症医として働くための講習会の映像に、慣れない手つきで防護服・防護手袋の着脱訓練を受ける医師の姿があった。)
②医療の殿堂のような機関に居る医者や看護師でさえ、自分の身の安全を確保できていない。
③新興感染症の洗礼を受けていない日本の医療機関のリスクマネジメントを妄信しない方が良い。平和ボケなので。(自分の身は自分で守る。)
④市中の小規模医院などには、感染症防護策はほとんどないと見た方が良い。
⑤COVID-19終息の見通しの立たないうちは、余程緊急の要件の無い限り病院には近付くべきではない。(元々日本人は、安直に病院に行きすぎる。)
3)ご参考:COVID-19を完全に封じ込めた南京市の状況
人口870万都市で93人の感染者が発生し、一人の死者もなく退院させた街の取り組みが在住日本人によって動画化されている。SERSの時の教訓が生かされたと見え、なかなか合理的に対処していることが分かる。取材されているのは南京にある中国一の感染症病院とのこと。比べると日本の医療機関が何とみすぼらしく見えることか。下記ご参照。
https://creators.yahoo.co.jp/takeuchiryo/0200060330
2.一般患者のPCR検査における陽性問題:
1)事象:COVID-19感染症以外の治療を目的に来院した無症状の患者の術前および入院前PCR検査において、5.97%の陽性者(4人/67人中)が確認された。
ご参照:上記慶応病院のHPの「今後の見通し」の項。
2)問題点:
①この陽性者検出は、無作為に市民のPCR検査を実行した結果と言っても良いような事象である。
②極端な言い方をすれば、病院外の市中で広範に感染拡大が進行し、市民100人のうち6人が陽
性になっているという可能性がある。
③このことは、COVID-19の市中感染挙動が「クラスター感染」から「市中ランダム感染」へと
モード変化したことの証拠かも知れず、大いに注意喚起すべき事と言える。
④この重大発見かも知れない事象の扱い方が、表現上極めて淡白であり、危機感を感じない。
⑤PCR検査検体収集車を用意して街に出掛け、無作為に1000人くらいの市民に声を掛けて検体を集めPCR検査を実行してはどうか? 市中感染現状把握の予備評価くらいできそうである。
3.総括:
名だたる慶応病院にしてこの呑気さはいかがなものか。緊張感も切迫感も責任感も感じない。何故こういうことになったのかという考察もなく、貴重な失敗経験を活かす意思も感じない。病院のHPには、事件発生の実態調査・病院が取った対策の詳細・対策効果の検証・感染症撲滅戦略、が過不足なく記述された文書が掲載されるべきである。
三つの事件の顛末説明文は、事の実態と重みを伝えない。小学生の日常作文の域を出ない。最後は全て「新たな発症者はなく感染拡大はしておりません」である。これまた危機感に乏しい来院者の病院への信頼心をそっとやさしく撫でるに過ぎない。病院への信頼は地に落ちたのである。その意識は全くない。著名拠点病院でさえこんな状況で、今の国難を乗り切れるのか心もとない。
COVID-19はこれほど厄介な感染症なのかと思い知らなければならない。
少々脱線します。筆者の子供時代(昭和30年代)我が家には掛り付け医と言うべきお医者さんが居た。この方は元軍医であった。専門は内科だったと思うが、診療科としては外科も耳鼻咽喉科も小児科も…何でもございであった。戦場の医者は、酷い状態で担ぎ込まれるあらゆる患者に、出来ることは何でも施術したに違いない。筆者は腺病質と言われ、様々な病気に罹り怪我も多かった。が、大病院に行ったことはなく、いつもその医者を頼っていた。何度命拾いをしたことかと思う。その先生は、とにかく信頼できた。どんな症状で行っても、聴診器を当てて打診しながらあれこれ問診されているうちに「これは、コレコレだな。」と自信を持って断じる。そしてちょっとした治療を受け、対処法を分かり易く説明して貰い、必要なら少々の薬を受け取って帰る。病気は先生の言った通りに治る。かつては、対応力の広い町医者が市民の健康を維持していた。今は、専門分化された医者ばかり。そして医者は患者を診るのではなく検査データを診る。医者は病気そのもの、患者本人から遠ざかっている。患者は「患者様」であり、金を払う顧客であって人間ではないのだ。
脱線し過ぎましたが、今回のCOVID-19騒動初期に、未知の感染症と闘って患者を守り切った市中病院があったことを書いておきたく思います。この情報は別途展開の機会を持てればと思います。
4.補足:
新型コロナウィルスに関する信頼できる情報源として下記をお勧めいたします。
山中伸弥先生が運営するWEBサイト「山中伸弥によるコロナウィルス情報発信」です。
この中には、良く整理されて信頼感のある情報が満載です。
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2020/04/19
緊急提言・・・隔離ホテル等の循環空調は停止し、部屋は窓を開け自然換気にすべし
(2020/04/19 KSP漆原様)
昨日の報道ではニューヨークの感染拡大の最大要因は朝の地下鉄ラッシュと指摘した。世界の英知が事に当たっているはずなのに、何を今頃!である。 私は医者ではないが空調の殺菌システムプラントの仕事に関与し、以前から院内感染の要因の一つが空調にあるとされてきた。ゆえに、当初から、横浜に停泊したクルーズ船の感染防止策として空調の注意を促した。簡単に言えば、船内の空調は個々の部屋を循環しており、一つの部屋に感染者が出たらウイルスを含んだ空気がダクト通じて他の部屋にばら撒くと言っても過言ではない。
もちろん、高機能の空調システムであれば特にフィルター部の殺菌も考慮しているが完全ではない。ゆえに、あれだけの感染者が増えてしまった要因に空調課題があったと考えられる。私は毎日、この点の報道を気にしてチェックしていたが空調を停止したとの情報は無かったようだ。仮に指摘したような対応を取られたのであればその意味・重要性を社会に大きくアピールすべきである。ゆえに、今後の軽症者隔離のホテル等でも循環空調システムは停止し、窓を開け自然換気をする事を強く提言する。
<何故、このような事が専門家から指摘されないか?>
冒頭、申したように世界の専門家、英知が結集して感染防止策が講じられているが、研究学問領域と実践行動領域(社会サービス科学の視点)に微妙な認識の違いがあると考え以下、具体的に提言する。(基本論理は別途、取りまとめるが今はこの課題のみに絞る)
1.学問上は「飛沫感染」と「空気感染」を一応、分けているも実態は同義語と考える。
「空気感染」の病原体は5μm以下を指し、単独でも空気中を浮遊する為に感染力が強いとされる。一方、「飛沫感染」の病原体はそれ以上の大きさで、クシャミ・咳の唾液(水分)に付着したウイルスが他人の鼻・口・粘膜に入り感染する事を言う。
学問的にはこの新型コロナウイルスも「飛沫感染」に分類されているが実態は「飛沫」も「空気」もそう変わりは無いと考えるべきである。つまり、ウイルス飛沫(水分)がさらに空気中のホコリ・雑菌類等の無数の物質に付着され空中を浮遊し鼻・口に運ばれるケースもあるはずである。ゆえに「飛沫感染」のみならば「最大72時生存する(環境条件によって異なる) 」の専門家の言葉が良く理解できなくなる。
いずれにしろ、感染症専門病棟の部屋は単独空調であり陰圧にして飛沫も含めた空気が外部に漏れないシステムにしているのが実態である。では、何故、「飛沫」を強調するか? 学問上は空気よりも感染力が低いので恐怖感も少しは和らぐからであろうと思うが、今は空気、飛沫の議論・定義等はどうでも良い。要はニューヨーク地下鉄内でも飛沫感染があった事は当然であるが、ウイルスが付着したホコリ、雑菌等を地下鉄内、地下施設内の循環空調システムを通じ空気感染した事も十分に想定し、過剰対応でも良い、あらゆる施策を講じる必要がある。
<具体的な現状課題と解決策>
① 国は「三蜜」を感染防止のキャッチフレーズを掲げているが、この条件にはマスク着 用はどうなっているのか? この点がどうも不明瞭であり誰も問わない。答えは当然マスク着用のはずである。「マスク着用の上さらに三蜜を避けよ!」が正論だが何故、明確に言わないのか? 理由は市場に十分な供給量が無いからである。これが論理の矛盾であり、説得力も乏しくなる。つまり、三蜜を叫ぶ前にマスクの供給が先である。
この点も私は提言してきたがやっと、いくつかの自治体がマスク着用の義務化に動いたが遅い。今日、この時間もまだ、多くの者がマスクを着用せず電車・バスに乗り込んでいる。それも、この人には着けて欲しいと思う人程着けていないのが現実である。
もはや「マスクはなるべく着用するように!」の精神論では済まされない。マスクは感染防止には完全ではないが感染者が他人にうつさない為には相当に効果が有る事は事実である。手洗いは自分でこまめに出来るが飛沫~空気感染は自分ではいくら気を付けていても限界がある。ゆえに、早急に医療施設、電車・バス等の公共機関、公共施設内では着用を法制化にせねばならない。尚、その他、留意しなければならないのが密室のエレベーター内である。
既に名古屋のクラスターでもエレベーターが疑われている。特にマンション等ではマスク未着用者の乗り降り禁止及び、定員は1/2程度すべきと提言したい。
今回466億円で国民2枚、支給されるが同予算を別視点から実行すれば7億枚/月(単価20~30円)の市場供給が可能である(詳細、先に提言済み)。今からでも遅くは無い供給過多等にも絶対にならない。もし、そうなったら世界に無償で配れば良い事。
② 特に地下街他密閉ビル施設の循環空調システムにはフィルター、ダクト内には産業用 オゾン、紫外線等の強力な殺菌物質を注入する施策を講じよ!
<技術的課題>
注入量・濃度等による人体への影響、関連設備への影響も検証せねばならないが時間は無い。まずは安全パイの注入技術から殺菌能力レベルを上げていく。我が国はこの面に関しても最高技術力を有するゆえ、国は最大限の助成金を出しメーカーは走りながら最適な除菌システムを導入するしかない。
以上
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2020/04/12
今、直ぐにでも出来る事、すべき事はマスクの市場への供給である
(2020/04/12 オヤジの一分の会様)
先に一度、投稿させて頂いておりますが改めえて一提言申し上げます。 尚、本提案は既に横浜市、神奈川県、自民党、立憲民主党、共産党関係にも出しておりますが何ら返答もなく自らの無力を感じ最後のお願いとして本ウエブ読者皆様に訴えさせて頂きます。 是非ともご一読を頂きご意見、ご指導等を賜り、お力沿いの程、どうぞ宜しくお願い申し上げます。 (以下、端的に申し上げますので表現等のご無礼をご容赦願います)
連日、メディア~識者は国・行政への批判のみを繰り返している。しかし、正体が見えぬ敵の力に対し、医療面・経済面においても完全なる有効策~正解等を出すことは誰も出来ない。結果、今、出来る事、すべき事から順に議論を進めるしか無い。その大優先施策がマスクの市場への十分な供給であると考える。
今やマスクは自身も解らない感染者が他人にうつさない為の最も有効な手段であるが、国、行政は遅まきながらも「三蜜の防止」のスローガンを打ち出した。そこで質問である。 「2m以内に近寄るな!」はマスク着用をしての事か?このポイントがどうも不明瞭であり、誰も問わないが当然ながら答えはマスク着用が条件のはずだ。何故、明言しないか?マスクが市場に十分に無いからだ。ならば、何故、先に真剣にマスクの市場供給を考えないのか?これが論理の矛盾であり無責任と言う。
特に下町においては三蜜・2mどころか電車・バス内の密集環境においてマスク未着用者は多い。さらに現実は一見、マスクをして欲しいと思う人程していないのだ。ゆえに、医療・公共機関・施設内はもちろんの事、人と接触する全てのサービス業にマスク着用を義務づけることである。しかし、マスクは十分に市場に無いので義務化は不可能である。
そんな日々の緊迫の中、1 世帯 2 枚を配るのに466億円拠出するとの事。マスク業界、生産技術、コストに精通している者から見て一体、どこからこんな予算になったのか全く理解ができない。この同じ466億円を全国の繊維加工関連メーカー(業務用繊維切断機、ミシン等が備えてあればさほど技術は不要)に平均2千万円の助成金を出せば、全国でまだマスク生産をしていない2,300社が生産に乗り出す。<結果>生産量1社(平均)1万枚/日(最低限、このレベルの生産力メーカーが助成金の一次選考又、基本仕様は国が示した一般向け布マスクレベル)で2,300社×10,000枚=2,300万枚/日 → 約7億枚/月となる。もちろん、無償供給品ではなく目標適正小売価格20~30円程度の一般小売販売である。つまり、同予算466億円で2枚/一人の無償供給(1回)→7枚/月(購入費用140~210円)が可能となる。
地産地消として直接、交付金→助成金を支払った各自治体が生産~供給サポートし、3割程度は各自治体が買い取り、先のマスク着用をお願いしたい生活困窮者及び在日外国人等にも無償配給する(国の現施策では絶対に不可能)又、マスク着用義務の公共施設等では未着用者には20円程度で配布する(無償では殺到する)。さらには飲食・サービス店でも食事中以外はマスク着用を義務化にすれば、真剣に感染防止策を講じていない店には客足は自然に遠のき結果として三蜜対策となる。
中小・零細企業の多い繊維加工メーカー・業界にとってこの返還の無い助成金2千万円は大きな運転資金になり他で職を失ったパート従業員等の新たな雇用にもなり一石3鳥の施策である。但し、今となっての新たな課題は原材料の確保が日に日に困難になっており、国の仕事は「2枚配布」で無く、原材料の確保、不織布のリサイクル(リユース無い)対策等に力を入れねばならない。 マスクが市場に出回れば少しでも国民の不安は解消されトイレットペーパー等の買い溜めも起きない。 (ある意味ではこの事が最も重要か!) 以上
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2020/04/07
4. マスクがしっかりと市場に供給されれば、トイレットペーパー等の買い溜めも無くなります。今回の2枚/世帯供給では余計に不安を煽るだけと言わざるを得ません。
以上
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2020/04/07
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指数関数的増加率(コロナウィルス) (2020/03/29 米国在住匿名希望様)
2020/03/29
コロナウイルスの件は一口で表現するなら、「指数関数的爆発にどう対処すべきか」と言うことであります。
また、この対処法も極単純明快であって、「増加率を1以下にする」ことであって、二次的に「感染が起こる間隔を長くする」であります。
コロナウイルスを離れて、より一般的に「指数関数的問題」を考えると、世の中には色々な問題が存在します。例えば、アルファ碁も、指数爆発する手の数に対する一つの解で、計算機科学(アルゴリズムの世界)ではアルファ碁に類する例は多数あります。これらの問題をまともに直接解こうとすると、多分量子コンピュータでも解けないと思われます。
コロナ問題に近いより具体的な一例に原爆(核分裂)があります。ウラニュームは百万年単位の長い時間をかけて自然崩壊してエネルギーを放出します。これが純度や大きさ等の諸条件が揃い核分裂率が1以上になると連鎖反応が始まり、このきわどい状態を臨界状態と言います。
ウラニュームの核分裂の最大の特徴は、条件が揃うと連鎖の時間が極めて短いことで、ナノ秒単位の時間で連鎖が続きます。何百万年の長い時間で放出される自然の崩壊エネルギーがこの短い時間に凝縮されるわけですから、原爆の爆発が激しいわけであります。
コロナの場合はいかに臨界状態以下に収めるかに苦労しているのですが、原爆の場合はいかに臨界状態を長時間保持することに知恵が絞られています。ウラニュームの場合はこれもさほど困難なく、ある程度の大きさのブロック(臨界量)にまとめればウラニューム全体が爆発で吹き飛んでしまう前に充分連鎖反応を保持できるようです。しかし、プルトニュームの場合は核の断面積が小さいのか、放出される中性子の速度が速いのか、・・・詳しいことは知りませんが、ウラニュームと同じようにしてもを上手く連鎖反応を保持できないのだそうで、同じ起爆装置を使うと爆発は起こらず、部分的に溶解したプルトニュームの塊ができてしまうのだそうです。
この様に考えると発電用の原子炉は非常に良くできた装置だと思います。その昔フェルミはシカゴ大学のスコワッシ・コートで黒鉛を積み上げた中にウラニュームを適当に混ぜて世界で初めて核分裂の臨界状態を実現しました。つまり、自然にほっておけば何百万年に及ぶエネルギーの放出を瞬時に放出させるようなことなく、上手く臨界状態を制御することで利用目的に応じた時間で放出させているものです。
話がコロナと関係ない方向に行ってしまいましたが、本題にもどると、原子炉の連鎖反応と同じようにコロナ感染の臨界状態を制御すれば良いのです。あの感染数のグラフで小さな山の波が続くのは、まさに初期の原子炉でぎこちなく臨界状態を制御している図の相似形だと思います。いや制御すると言うより、簡単に臨界以下にすれば良い、つまり初めから当たり前に言われている「増加率を1以下にする」ことです。
コロナの場合は主体が人間で、連鎖の繋がり(リンク)が接触(行動空間の重なり)であり無機物の原子核とか、中性子とかと大きく相違して、そこに最も人間臭い複雑な問題が生じます。この問題は私にとって余りにも難しく
intractable なのでここで論ずることはやめて、単に事実と思われる当たり前のことを少し列挙いたしました。
ともかく人と会わないようにする:買い物は amazon や生協を利用して全て託送してもらう、移動は自家用車を利用する、通信は電話、インターネット、手紙等を利用する。
無症状時の CRP 等の感染検査は無意味だと思われる: 検査で陽性/陰性が分かったとしても本人の状態に変化はなく、家に閉じこもっていなければならないのは変わらないので、ともかく人と会わないようにしていればそれに越したことは無いであろう。つまり、陰性だと分かっても家にいなけれならないことに変わりはない。
トランプが $1,200 くださるそうなので何に使おうか、庭の芝のためにライディング・モワー(riding mower、芝刈り機)を買おうか、いや内子にもくるのだから二人でクルーズ旅行に行こうか、いや大谷選手を見に行こうか、などと内子と楽しく悩んでおります。
米国ではほとんど毎日テニスをしていた近所のテニスクラブが閉じてしまって、困っております。
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日本が「失われた30年」(2019/11/26 松田順様)
2019/11/21
人口問題は、人数だけではありません。年齢構成が大きな問題なのです。活き活きした社会では、やはり若者、中堅の数とそれらの人々の知識・技能が重要なのです。現状ここ10年までは、団塊世代の技能、知識で何とか持ちこたえられますが、新たなコンピュータ・情報・データの世界ではそれ相応のサイエンティストとエンジニアそして、システム管理・維持に携わるテクニシアン(技能者)が必要なのです。
男女を問いません、それらの方々の教育・訓練と業務に見合った適切な対価(報酬、給与)の保証が必要です。江戸の終わり、明治の人口構成と社会を引っ張るメッセージ(西洋化)(富国強兵も含んで)が必要なのです。(戦後の時期も同様に生産年齢者が戦死やその他で大幅に減少した中での復興期の状況を振り返る必要があります。)この時は、中国、満州、台湾、朝鮮半島からの帰国者が増えた<一時は大量失業もあったが>ことも思い出さなければなりません。
新たな、力(移民も含め、又海外の優秀な人材の獲得方法も)を得なければならないでしょう。建設人材や介護人材、農業人材だけの問題ではありません。エンジニア、技能者の質と教育・訓練も大事です。一方で、引きこもり人材数百万人と言われており、アンバランスが浮き出てきています。
年寄りの活用でも、いずれは退役します。
2019/11/12
この中で、特に印象に思ったことは、「日本はもはや後進国である」の一言です。そして、問題点は、国民が、「国家の衰退」をひしひしと感じることなく、何とか辻褄合わせの弥縫策で乗り切れると感じていることです。さらに、志向が内向きで、「Cool Japan」や「Inーbound」で海外に目が向かないことです。そして、途上国、に対する考えを含め、思考の枠組みが固定化され、変化を取り入れない体制ができていることです。途上国は、援助を期待するのでなく、投資を期待しているのです。(金がないのに期待需要は大きいのです。)中東、東南アジア、アフリカ(大都市は発展がすごいのです。勿論大きな矛盾はあります。)の国を実際に知りましょう。(NETやTVでなく)
大きな、原因の一つに、戦後の日本が経験した働くとる、食うことへの思考がないことです。働くためには、技能・スキルが必要です。(徒弟で学ぶのも一つ)中学卒の「金の卵」の記憶があります。
<教育と雇用>
教育も然りです。 大学入試の制度(国会の答弁は与党、野党ともに些末です。マスコミも程度が低すぎます)にこれほど騒ぐことなのでしょうか。卒業した大学生の質(知的な勉学だけでなく、意欲や物事に対する集中力、継続・持続力の評価が必要なのです)の向上が重要なのです。入試でなく卒業試験が必要なのではないですか。又、就職できた(内定した)ものは、早めに自動的に卒業させましょう。3月末卒業でなく、9月末、12月末も認めましょう。社会が必要とする人材(大学教授や大学が認定する人材ではない)を育成、提供するのが教育ではないのでしょうか。この点、学生を受け入れる・雇用する企業側も思考の転換が必要です。
教育の目的は、個人の教育を通して、本来は、国民が生き生きと働き、収入を得て、政治、経済、社会を通じて、文化、スポーツ、科学の恩恵に浴すること、そしてそれをもとに幸せを感じ、又他の人にも分け与えることができる人材の供給でしょう。このための教育が重要なのではないのでしょうか。教育は100年の大計です。文部科学省ではなく、雇用・教育省として、働くための教育をまずすべきではないでしょうか。
<生涯教育と雇用>
又、科学技術の進歩やあらゆる知識・情報が増加する中で、通常の小学校―高校又は大学の教育では追い付けないのです。まさに生涯教育(リカレント教育)が重要なのです。
特に、モノづくりのための教育から情報・IT、それらのソフト等のコンピュータ(デジタル世界対応)の教育が重要です。これにあった教育プログラムが重要で、職業訓練校や専門学校、専修学校等も大幅な組み換えが必要なのでしょう。
又戦後、70年の大衆、均一化された教育の変革が必要なのです。(科学技術偏重も困りますが、社会・文化への関心も必要です。あまりに現代若者社会に阿ったポップカルチャー、サブカルチャー、アニメ文化も再考が必要です。)
倫理・道徳をはじめ制度(法律のみならず各種の規則、規定、マニュアル等)、仕組み、慣習を守るのでなく、壊す、考え直す、懐疑する教育が無ければ新たなことはできません。
実社会に関しても教育し、情報を与えなければなりません。(働く事、稼ぐこと、そうして儲けることの教育も重要です。)(学校関係の人材では当然無理です。産学連携の意味はここにもあります。企業人による出張授業等、大企業に偏ってはいけません)労働や雇用の意味は、しっかりした技能・技術・専門(文科系もその分野で必要な専門性はある)を持つ、磨く(これには時間がかかります。たとえITやコンピュータの世界であっても)(文科系は特に経験の重視が強いのですが:長く働く)じっくり育てる、ことが必要です。(但し、40年も50年ということではありません。最低10年程度の研鑽と経験を積む必要があります。)
学生時代の教育、社会人若手の教育、企業・組織における中堅の教育(一部リカレント教育を含む)、40-50代の教育(まさにリカレント教育)が必要です。この意味で、大企業ではJOBローテーションがあり多少有効でしょうが、その他の中堅・中小企業では困難な部分もあります。このための広い業務習得の機会として新たな訓練・実習のための機関が必要です。(民間でもよい)転職やリカレント教育(特に実務に近いもの、必要な資格修得のための教育)も重要です。この部分を縮小させる人材派遣会社にもさせればよいのです。(この意味で、転職、職種替え支援も必要なのです。)
65歳定年延長は、リカレント教育(50歳代での)とセットであるべきなのです。こうすれば、企業にとって付加価値が出ます。これにより労働生産性の向上が望めます。又65歳のみならず70歳、75歳まで社会で貢献できます。(収入を得られます。できれば多少単価の高い仕事をする)社会保険(特に年金受給)を当てにするような仕事・生活態度はできないのです。
国家全体の観点からみると、企業として賃金抑制と配当抑制それと内部留保拡大は、悪としか言えない。
勿論、政府(中央、地方)その他非営利組織や関係の組織・団体での賃金抑制による正職員削減と埋め合わせの非正規職員の増加は大いなる問題です。
<企業経営>(労働分配率、投資、内部留保)(非正規雇用)
企業経営にとって、国際競争力を維持し、高める努力は欠かせません。
このため、切磋琢磨する人材への処遇の改善は(報酬UP)は必要です。人事制度、給与制度での細かな段階的な平均的な処遇は働く意欲とイノベーションへの意欲を失わせます。労働分配率の向上は是非必要です。(雇用されている労働者が20歳から60歳までとすると、所得は教育費(そのための貯蓄)、食費、住居費(住宅ローンやそのための貯蓄)、生活費等に振り向けられ、多くは、有効需要に結びつきます。(個人消費)
雇用に占める非正規労働者の増大を見ても、派遣業界をこれほどのさばらせた責任は、特に大企業の経営者にあるといえる。勿論、雇用のミスマッチを含め企業側にも言い分はあろう。一部のマスコミも非はあります。・・・働き方の改革も
いわゆる終身雇用制度(このほか、年功序列、企業別組合)、は、戦前(軍需産業に労働者を集めるため)及び戦後すぐの時代での労働者確保(質、量)のための政策であり、かつ戦後復興において海外技術の導入や大量生産時代にぜひとも従業員を確保したい、そして経済成長下で、企業組織の拡大に伴う管理職を含む人材確保のための方策であり、技術の変化が今ほどは早くなかった時代に適合するものであった。
しかし、現在のように成長が止まり、技術進歩、変化が激しい時代には、適応できない制度となった。さらに良い意味でのリストラや解雇ができないため、やむを得ず非正規労働に頼ったともいえる。
その結果、企業では、新たな人材育成、技術伝承が進まず、一方で若者の雇用の短期化、不安定化そして技術の習得や有意な経験の蓄積が阻まれてきた。
又このことは、たまたま正社員として雇用されたものにとっても雇用維持や解雇の不安を持ち、会社において、経営者・幹部・上司の言うことに従う(従順な)社員の形成に預かった。このことは、企業不祥事でも社員は疑問があってもそれを表面化せず、コンプライアンス違反等の方向にチェックを入れられなかったといえる。
これら結果としての「失われた30年」になったといえる。
さらに昨今は、若者の減少(少子高齢化の結果)は、労働力不足をきたし、外国人労働者の受け入れ(移民につながる)へと舵を切っている。(優秀な労働者が欲しいのか、日本の若者が就きたくないような仕事なのかの2分化が進んできている。)良いとこどりはできないことを肝に銘じる必要がある。
人は誰でも家族、家庭を持ち、平和で安全で、そこそこの所得のある国に住みたのである。これを無視すると搾取や疑似奴隷として、今後糾弾されることとなるリスクが高い。雇用の確保、安定と教育(スキルの習得)とは切り離せない。日本人若者に適切な雇用を通じてのスキルの習得は必至の条件といえる。ただ、カネを与えればよい、名目上の雇用の確保をすることは、大きな無駄となり、また将来の治安上の問題ともなりかねない。(外国なら)(日本の若者は、デモ、スト、暴動すらできないほど社会的に飼いならされてしまったのか。外国で飛び出す意欲もないのか。)
この点で、若い女性(20-40代)の意欲、エネルギー、知識・スキルアップのチャレンジは注目に値する。
この力を活用できないのが今の大企業である。<単に広告塔として起用する例はあるが本当に企業内での競争になっていそうもない。>(個人的には、管理職の比率ではなく、専門職比率の方がより社会的に有用ではないかと思うが)
さらに、50歳以上(40歳代は成功者が少ないないのでは)の成功体験者の意思が強く働き、既存制度維持といった保守的な行動となったといえる。勿論その上の経営者(60歳以上の役員)の圧力は大きく、新たな行動ができない自縄自縛の状況となってきた。前例主義がまかり通り、(外国の成功例を取り入れたがる)、スピード感がない。(決済システム、先送り<保守主義>)漸く団塊の世代の後退により多少変化がみられると期待したがそうなってきていない。(過去の行動パターンに慣性の法則が効いている)
一方で、国際競争力は低下した、(表面上のGDPはまだ3位だが、一人当たりのGDPは30位程度まで低下し、その他の指標ではOECD40か国中のランクでは30位以下に低下している。)が、これを国民は真剣に捉えていない。・・・もはや先進国でも何でもない。
企業の行動として、将来のための研究開発投資や設備投資に振り向けられるのは善といえる。企業の成長を国内のみならず海外へ(アフリカ、中東等へ)もっと積極的にすべきなのです。アジア(東アジア:中国、韓国、台湾やシンガポール)はすでに投資をする側となっている。
配当拡大について、一般市民や年金基金が投資家として保持している分なら高くしてよいが、企業・法人が保有しているものなら配当はすぐには、所得の分配に回されないため良くないといえる。
<中小企業と労働生産性>
中小企業について、その労働生産性の低さが言われるが、この裏には大企業による買いたたきが大きい。(この結果中小企業は、福利厚生や賃金が低くされている。ドイツや欧州では大企業、中小企業の賃金格差が少ないことにもある。)
ゾンビ企業はむしろ規制により守られている中堅・大企業及び大企業の子会社群ではないか。(大企業によるゾンビ保護:役員、その他の輩出先の可能性もある。これは終身雇用制度と65歳までの雇用維持制度の対応である場合がある。)
勿論、加工・組み立て型の零細企業については、ある程度集約した方が良いと思うが、経営者の輩出や育成・教育では中小企業の存在は欠かせない。
一方、非製造業・飲食、卸売り、小売り、その他のサービス業、個人商店で生産性が低いのは認めるが、全国区での商売や海外との商売を行っていない地元・地域企業ではそれなりの存在感があり、かつ必要と思われる。
中小企業・個人企業を一体として論ずるには無理がある。
<30年問題は、個別の制度や改革では進まない>気がする。
やはり、一種の革命、大改革が必要なのでは。政治(今の保守、野党ともにダメ)、経済(経団連に重厚長大(ゼネコン含む)、電力、金融機関がなるのではダメ)、教育(文科省及び教育専門家、大学人ではもはやダメ・・・大学陣なら、中国、シンガポール、アメリカ、インドの大学人を入れる)国際化は新たな、異質の人材の大量導入(経営者:マネジメントクラスで10,000人規模、専門家クラス 100,000人、技能専門家クラスで500,000人、一般技能職(1,000,000人)が必要ではないか。
勿論、日本の良さがないというわけではないが、いつも国際競争と国際協調のバランスのなかで日本は進まざるを得ない。又産業(製造業も含め:これは言語のバリアーが少ない)の自立、育成は欠かせないが、一方で人材の涵養が必要である。甘えた教育、教育を文科省の教育システムだけに頼れない。企業もそして何より個人個人の自律的な判断と行動が重要となる。人任せの、ガイドラインの、ナビゲータの携帯📲による指示やリコメンドによる学校探し、職探しは止めなければならない。
じっくり考える、しっかり、タイミングよく行動するのみである。但し、よきアドバイザーは探しておく必要がある。
日本の政治のアドバイザーはどこか?
以上 雑駁でした。
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無線通信のセキュリティ(2019/11/19 山下鐵五郎様)
「読者からの声」にコメントをとの要請に何を・・・と迷っていました丁度その時「NEC開発のドローンが飛行試験中に
制御不能となり行方不明に…発見した場合は警察に連絡を!」
という情報が飛び込んで来ました。
これは、"企業機密が本体ごと盗まれた"="通信がハッキングされた"の可能性もあるということが想定される事象の可能性を示しています。
=国内でドローン等での使用が想定される主な無線通信システム=
さて、このドローンにもしSIMsが内蔵されており通信プロトコルが移動通信並のセキュリティであれば相当のセキュリティレベルが保持される可能性があることを以下に説明します。
このような場合を想定して日本通信㈱は国際方式特許を取得しVPNをはるかに凌駕するセキュアSIM2SIM(SIM同士のセキュアネットワーク)
を準備済みで実際に日本でサービスが始まっています。
例:水道計測システム、官公庁臨時回線、警察用システム
また上記に敢えてSIMsと表現しましたのは、複数のSIMを内蔵させることは、他社からの攻撃に多様な防御を可能とする方式構成も国際特許化して準備しています。
これらを統合してFinTech プラットフォーム(FPoS)が構築されました。キャッシュレス社会の実現に向け、日本通信㈱が財務省からの打診を受けて開発したのが FPoSであり、銀行に対する監督指針のセキュリティ要件を満たすことが金融庁指導の下実証実験で確認されました。
日本の「ローカル5G」に上記のように堅牢な基盤サービスが準備されていますが、本日(11月19日)のニュースで
FPoS の商用サービスへの採用に関する初の基本合意
として海外から実用化がスタートしそうです。
米国では4Gですが「ローカル4G」がコロラド州デンバー近郊のショッピングモールにCBRSを設置し、ATM接続や
IoT、映像監視システムなどを行い始めています。
CBRS(Citizens Broadband Radio Service:市民ブロードバンド無線サービス)
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