<ブロックチェーンと暗号技術の関係を

やさしく解説>

2025/10

📌目次

・ブロックチェーンとは?

・ブロックチェーンに使われる暗号技術

・なぜ“公開”が大事なのか?

<ブロックチェーンと暗号技術の関係をやさしく解説>

 

 

1. ブロックチェーンとは?

 ブロックチェーンは「分散型台帳」と呼ばれる仕組みです。

 普通のお金のやりとりは銀行が一括で記録を管理しますが、ブロックチェーンでは世界中にある無数のコンピューターが同じ記録を分担して持ち合い、互いに確認しあうことで「改ざんされにくい取引記録」を作り出しています。

 

 この安全性を支えているのが 暗号技術 です。暗号化された署名やハッシュ(データを変換する仕組み)を使うことで、不正に書き換えられたり、なりすましされたりすることを防いでいます。

 

2. ブロックチェーンに使われる暗号技術

「ブロックチェーン専用の新しい暗号方式」があるわけではなく、既存の暗号理論をうまく組み合わせて使っています。たとえば:

  • 公開鍵暗号(RSAやECCなど):誰が取引をしたのかを確認するために利用。

  • ハッシュ関数(SHA-256など):データの改ざんを防ぐために利用。

  • 共通鍵暗号(AESなど):高速なデータの暗号化に利用。

 最近では「ゼロ知識証明」や「耐量子暗号」といった、さらに新しい暗号技術が一部のブロックチェーンで試験的に導入され始めています。

👉 まとめると、ブロックチェーンは「暗号技術を応用して作られた分散型データベース」であり、暗号そのものを新しく発明したわけではありません。

 

3. なぜ“公開”が大事なのか?

 ブロックチェーンや暗号技術の世界では、「公開されていること(オープン)」が基本です。

●ブロックチェーンのオープン性

  • ビットコインやイーサリアムなど主要なブロックチェーンは オープンソース で公開されています。

  • 誰でもソースコードを確認・改良できるため、透明性が高く信頼を得やすい仕組みです。

  • ただし、企業が独自に開発する「プライベートチェーン」や「コンソーシアムチェーン」では非公開の場合もあります。

●暗号技術のオープン性

  • 暗号アルゴリズム自体(RSA, AES, SHA-256 など)は国際標準や論文で公開されています。

  • 例えばAESは米国標準技術研究所(NIST)が公募を経て標準化したもの。

  • 公開されることで世界中の専門家が検証し、脆弱性がないかをチェックできます。

👉 ポイントは、「秘密の暗号アルゴリズム(独自暗号)」は一般的に信頼されにくい、ということです。暗号やブロックチェーンは公開され、多くの目で検証されて初めて安全性が担保されるのです。

 

まとめ

  • ブロックチェーン は「分散型台帳」であり、暗号技術を応用して改ざんを防いでいる。

  • 暗号技術 そのものは昔からある理論を使い、オープンに検証されている。

  • 公開性・透明性 が安全性のカギ。

 ブロックチェーンも暗号技術も、世界中で「オープンに検証されていること」によって成り立っているのです。

 

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